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次の日の朝。
片倉小十郎と細川ガラシャは二人で朝食を取った。
食事の終わりに、ガラシャは「これを政宗公に…」と小さいが上等な布地で出来た小さな袋を渡した。「このような物を贈っても迷惑になるだけかも知れませんが」
小袋の中には、白金でつくらせたロザリオが入っていた。
「これは片倉様に。私の思い、祈りをこめさせていただきました。片倉様のご無事を心より願っております。この世でも、あの世でも永遠に祈り続けます」
小十郎に渡された小袋の中には金のロザリオ。
小十郎はロザリオを首にかけた。「このロザリオを貴女様と思い、貴女様に守られていると思い、某は安心して戦えまする。」
「奥州に戻られましたら、政宗様の事だけを考えて、生きて下さいませ。」
「承知……」
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