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細川邸の周りに、石田三成と、その兵達が取り囲んだ。
「細川忠興の妻を人質に差しだすように」
「人質に差しださねば攻撃を開始する」
夫の忠興にも「人質になるくらいなら自害せよ」と命じられている。
ガラシャもその覚悟でいる。
その為に、小十郎を呼び寄せた。迷惑をかけるのを重々承知のうえで。
思いのならなかった自分の人生の最後に、最大の願いを叶える事が出来る。
この日の為だけに、生まれて来たとしても後悔は無い。
死ぬ恐怖よりも、愛する男の手により死ねる歓びの方が勝った。
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