人質として
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政宗は黙し続けている小十郎を見ていた。 私への忠誠心と、女への思いの板挟みになっている。決断を小十郎に任せると言ったが、この男を知り抜いている政宗には、どんなに苦しい決断であるか、自分の事のように分かる。 私の右目は、決して死なない。 どんな事になっても自分の為に生きて帰って来る。 それが片倉小十郎。 「直ぐに出発の用意をせよ。必ず生きて帰るように。」 そう言い残し、政宗は部屋を出た。
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