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「父上! レイル! どうして二人は反対するのだ
神への冒涜を許すというのか!?」
「許すのではない、ラビリスもっと深く考えるのじゃ。
ワシらが動かねば奴らは何もできまい、もしも襲ってくるのならば、きっと天罰がくだるはずじゃ。」
「何を言うんだ父上!
我らが神はきっと戦えとおっしゃるはずだ。」
パスタルは眉間にしわをよせ、息子のラビリスに問い詰める。
「どこの世界に戦争を望む神がおるのじゃ!
そんな……そんな神ならワシはいらぬ、戦いを好む神なぞ破滅をもたらすだけじゃ。」
ラビリスはムッと嫌悪感を露にし、眉間に皺を深く刻んでいた。
「ならば私が戦神となる。
戦争が来るのなら、私が戦神ルベリスとなればよい。
世界の破滅が来るのなら、私が滅神ドールスとなればよい。
私が戦いの神となってこの世界を、世を救うのだ!」
その言葉に雷が身体を駆け回る。
ハッと息を飲み、少しの沈黙を置いて呆然とただただ呆れていた。
「何もわかっておらぬな、お前が戦いの神になるじゃと?
ルベリスにドールス、笑わせるでないわ!
お前はあいつらを神などと崇めるのか。
ならばお前こそ、神を汚れさせる不届き者よ!!
よいか? この地は代々、創愡鵬華を咲かすためにある村なのだ。
創愡鵬華を放棄し、人間が生み出す戦争をとるというのか?」
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