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種族が数えきれない程ある様に、また魔法の種類も数えきれない程ある。
全てを把握するのは無理な事だと言える。
「あ、1つだけお願いがあるんだけど……」
少し重苦しい空気の中、自分でも中々に空気の読めない発言とは分かりつつも生きる為に必要な事なので言わなければならない。
「……なによ」
少し刺のある言い方、視線に意味も無く内心焦る。
「書物庫とかあるなら修行?とか終わってからとかでいいから行きたいなぁ……と」
イヴァの視線、反応を見ながらの言葉。
何か親に欲しいモノをねだる子供見たいだなと思った。
「別に好きにしていいわよ。後でルルにでも教えてもらいなさい」
その言葉を聞きルルを見ると、何も言わずに小さく頷いてくれた。
取り敢えず知らない事は知っておきたい。
知識はあっても邪魔にはならないし、要らないと思っていた知識が自分の命を救うかも知れない。
「……はぁ」
何かこれからの事を考えると、久し振りに睡眠時間の少ない疲労が蓄積される日々が始まるんだと思うと僅かな喜びと気怠さがため息を誘った。
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