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少年が現れた場所は球体のような所だった。
そこにまるで浮いている用に自分は立っていた。
「…………誰?」
身体を巡る悪寒、そして後ろから感じる違和感に、振り返り問う。
「ふぅん……気配消してたのに分かるのね」
部屋の中央。
何もなかった場所に一人の少女が現れた。
「それだけ強力な"魔眼"を発動してれば分かるよ……僕の事何か分かった?」
その言葉に彼女は妖艶に微笑んでいた。
魔眼とは魔法の瞳。
詠唱もなく魔法を発動出来たり、特殊な魔法を発動する眼。
その魔眼で僕の゙中゙を恐らく彼女は見ていた。
「まぁこの程度には気付いてもらわないと……ね」
どうやら当たりのようで、身体を這い回っていた悪寒がなくなる。
「……じゃあご褒美に質問に答えてくれないかな?」
「えぇ、良いわよ」
未だに彼女は妖艶に微笑み、俺を真直ぐに見据える。
「その魔眼……咎人かな?」
その破壊力のある言葉を突き付ける。
「…………貴方何者?」
微笑んでいた彼女の顔からは既に笑みは消え、僕は現状を打破するべく思考をフル回転させる。
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