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毎日血を浴びていたあの頃はただ何も考えずひたすら人を殺していた
でも9代目に拾われツナの護衛係を任され日本にきた
そして恭弥と出会った
私達マフィアはボスには絶対忠誠を誓っている
そんなボスを作戦でも、死ななくても撃つなんてできない…
『…懐かしい』
私が足を止めたのは屋上
ここで私は恭弥に想いを告げた
『"あなたのことが好きです…何があっても私は"』
『「"あなたの傍を離れない"」』
一人しかいないはずの屋上で他者の声が重なって聞こえ振り返った
そこにいたのは他の誰でもない最愛の恭弥
『よくわかったね…』
少し息が荒れているあたり、走ってここまで来たようで思わず笑みがこぼれる
「わかるよ、君の行くところはどこでも
…ここは僕も好きな場所だし、ナルに想いを告げられた大切な場所だから」
『…まだ覚えててくれたんだね』
「当たり前でしょ
なんで忘れなきゃいけないの?」
『それもそうね…』
くすくす笑っていると恭弥が抱きしめてきた
こんな突然のこともこの10年の間になれて普通に「どうしたの?」と問う
「ごめん…僕が沢田綱吉達にナルにさせるようにいったんだ…」
『…どうしてそんなことを?』
「ナルが適任だと思った…でもやっぱりミルフィオーレの彼にさせるよ」
『なんで…?』
「ナルにつらい思いをさせたくない
…約束でしょ?」
『そうだね…』
(私、もうあんな思いはしたくない…)(僕がさせないよ)(恭弥…)(もう二度とナルに辛い思いはさせない…約束だ)
end
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