63人が本棚に入れています
本棚に追加
[幸村夢/甘]
ずっと遠くから見ていた
私には到底手が届かない存在
ただあなたの後ろで
あなたに近付けるようにと
その大きな背中について行くことしか
私にはできなかった…
「やりました!やりましたぞお館様ぁぁあぁ!!」
「幸村!!」
「お館様!!」
戦も終わり、いつも通り幸村様とお館様の殴り合いを見ながら自分の武器に壊れた部分はないかを確認する
私は佐助隊長率いる真田忍隊の一員で実力はそこそこ上
「お疲れさま雛ちゃん」
『隊長もお疲れ様です』
「怪我とか武器の破損はない?」
『えぇ…この通り大丈夫ですよ』
ならよかったよ、と佐助隊長が言ったとき幸村様が佐助隊長の名を叫びながらこちらにいらっしゃった
「どうしたの旦那?」
「うむ、帰ったら団子の用意を頼む!!」
「わかってますよー」
佐助隊長は旦那が帰ったらすぐに食べれるようにしとくよ、といい煙とともに姿を消した
私は武器を直しその場を離れる
はずだったけれど私の手を幸村様の手がつかんだ
『幸村様?』
「佐助と何を話されていた?」
『怪我はないか、武器の損傷はないか、などです』
「本当に『それだけにございます』
幸村様は申し訳ない、といい手を離した
→
最初のコメントを投稿しよう!