戦国BASARA

3/5
前へ
/13ページ
次へ
幸村様は私が佐助やお館様、軍の男性と話しているときはよく不機嫌なお顔をしていらっしゃる… 『幸村様…失礼な話、何故私が他の男性と話をしていると不機嫌なお顔をなさるのですか?』 「そ、れは…」 顔を背けられ何でもない、と言われた 本当にそれだけですかときくと 困ったような表情で肯定された 『…では私は佐助隊長の元へ「行ってはならぬ!!」 『…幸村様?』 「…某の馬に乗ってくだされ」 『えっ!?私は木をつたって行きますから』 「いいから乗るでござる」 強引に腕を引っ張られ乗せられた 幸村様はお館様に少々出かけて参りますといい、馬を出した 向かう方向は甲斐ではなく奥州だった 『ゆ、幸村様!?独眼竜のもとにいくのですか!?』 「違うでござる」 北陸の方はやっぱり寒いわけで… でも幸村様が羽織りを持ってきてくださっていたからよかった 「…着いたでござる」 『わぁ……』 そこは少し森にはいったぐらいにある小さな泉 水はすんでいて魚が泳ぐ姿がはっきり見え 色とりどりの花についた滴がキラキラひかり、美しさを倍増させている 『こんなところが北陸にあっただなんて…』 「某のとっておきの場所だ… 普段はあまりこれないが今日はどうしても来たかったのだ…雛殿と共に」 『…どうして私なんですか?』 「……一度しか言わぬ」 幸村様の真剣なその眼に私を捕らえていた それに答えるように私も幸村様を見た 「雛殿…某は…そなたが好きだ」 『…え?』 「雛殿は某のことをどう思っているのだ?」 『…き……です……』 「…?」 『私も、幸村様が好き…です』 きっと私の顔は真っ赤だ そう思うと顔が見れなくて俯くと 幸村様は私を壊れ物を抱きしめるかのように 優しく抱きしめてくださった 「やっと…想いが伝わった…… もう絶対に離さぬ…ッ!」 『幸村様…』 腕を幸村様の背中に回し、抱き締め返した ずっと遠くから見ていた 私には到底手が届かない存在 ただ貴方の後ろで 貴方に近付けるようにと その大きな背中について行くことしか 私にはできなかった… だけどこれからは 貴方の隣を歩き 貴方と同じ人生を歩み 貴方と幸せになるわ──… end なんか初だねー(´ω`)
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

63人が本棚に入れています
本棚に追加