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白雪姫は、さまよい歩くうちに一軒の小さな家を見つけました。
入ってみると、なかには誰もいません。
お腹の空いていた白雪姫は、つい我慢できすに、パンを食べぶどう酒を飲むと、疲れと安堵からベットに入って眠ってしまいました。
やがて日が沈むと、山で鉱石を掘っていたこの家の七人のこびとが帰ってきました。
彼らは白雪姫を見つけて驚きましたが、あまりに美しい子なので、そっとしておきました。
次の朝、白雪姫は目を覚ますと、彼らにわけを話して謝りました。
彼らはとても親切で、白雪姫が家事をすることを条件に、この家に住まわせてくれることになりました。
一方、お妃は白雪姫がいなくなったので、今や自分が世界で一番美しいはずだと思いました。
そこで、鏡にいつものように尋ねました。
すると、
「お妃様、ここではあなたが一番美しい。でも、森のなかのこびとの家に住む白雪姫はもっと美しい」
と、答えたのです。
「さては、猟師にだまされた。それなら、私が殺すしかないようだね」
そこで、お妃は物売りのおばあさんに化け、白雪姫を殺しに行きました。
一度目はきれいな飾り紐で、二度目は毒をぬった美しい櫛で殺害したつもりになりましたが、二度とも、こびとたちが早く発見して、上手に対処したので、白雪姫は息を吹き返しました。
しかし、鏡の答えからそのことを知ったお妃は、まだあきらめません。
「今度こそ、必ず殺してやるからね」
地下室に降りると、魔術を使って半分だけ毒のあるリンゴを作ったのです。
そして、リンゴ売りのおばあさんに化け、白雪姫のもとへ向かいました。
お妃は白雪姫を安心させるために、リンゴを半分に割ると、おいしそうに食べて見せました。
白雪姫もつい油断して、リンゴをひとかけかじりました。
しかし、白雪姫に渡したほうの半分に毒が含まれていたので、白雪姫はとうとう死んでしまいました。
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