2人が本棚に入れています
本棚に追加
昔、貴族の男が、妻と娘とともに幸せに暮らしていましたが、ある日、妻が病気になりました。
妻は枕元に娘を呼び寄せて、こういいました。
「私のお墓に小さな木を植えて、願い事があるときには、その木を揺すりなさい」
そしてまもなく、息をひきとりました。
娘はいわれたとおりに、小さな木を植えました。
その木は娘の涙で大きく育ちました。
季節がめぐり、男は二度目の妻をもらいました。
継母には顔は美しいけれど意地悪な二人の娘がいました。
三人は娘に灰色のぼろ服を着せ、朝から晩までつらい仕事を与えました。
そのうえ姉さんたちは意地悪して、灰のなかにわざと豆をばらまき、娘に拾わせたので、娘はいつも灰にまみれ、いつしか灰かぶりと呼ばれるようになりました。
最初のコメントを投稿しよう!