「自傷」

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「自傷」

貴方達に滅茶苦茶にされパニックになり意識が飛んだ。 気づけば、腕には無数の引っ掻き回した後。 意識がなかったはずなのに。 体が貴方達を拒絶した。 その日から僕は気づけば自傷をしている。 情緒不安定になれば血を見れば落ち着く。 そんな毎日。 最初は腕を引っ掻き、持ち物は徐々に変わって行った。 待ち針→はさみ→彫刻刀→カッター→剃刀。 はさみや彫刻刀はかなり力を入れなければ深く切れない。 その点、カッターや剃刀は力を入れなくても深く切れる。 苦しみを訴える手段でもある。 でも、貴方達は高笑いし、気持ち悪い、そう吐き捨てた。 死にたきゃ死ねってね。 死にたくてしてる訳じゃないのにね。 なんで、分からないの? 死にたいのなら自傷しなくとも手段は何通りもある。 生きる為にするんだ。 死にたい訳じゃない。 貴方達がそんな言葉を軽々しく言うから いくつもの命が消えてしまう。 そんな事も分からない? 貴方達は殺人者と同罪だよ。 心を踏みにじって、命までも奪った。
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