マッキンGとマッキンリー

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再びティバルティエ城内。書庫にハサレイたちはいた。少女はソファに横にさせ、ハサレイはというとその向かいのソファに腰掛け、自分で自分の頭にいたたと言いながら消毒液をつけ、自分で包帯を巻いていた。あのあとも、数回チョップをくらったのである。ハサレイに怪我をさせたエストはというと、本棚からイーヴェンデリックに存在する種族についての本を取り出して持ってきた。 「ご、ごめんね?早合点しちゃって…痛い?」 「平気ですよ。説明不十分だった僕にも非はありますから。」 本当にごめんねと呟きながら、エストは持ってきた本のページを速読しながらめくる。 「見た目が竜族に近くて、竜語でもイーヴェンデリック語でもない言語を喋る種族か…。う~ん、そんな種族、存在してないみたいだけど…。」 それじゃあこの少女はどこから…?そんな事を考えながら少女を見ていると、書庫の扉を開ける音が聞こえた。 「ぼんじうる、エストちゃ~ん!借りた本、返しに来たよ~?」 入ってきたのは、薄汚れた白衣にぐるぐる眼鏡の、マッキンリー=ラロッカだ。エストがその声に対し、再び武器を構える。 「ちゃんとあった所に戻しなさいよ?でないと、ウォーメルエルチョップよ?」 思わずハサレイが構えると、あ…ごめん、もう殴らないから大丈夫よと謝ってきた。本を戻し終わったのか、マッキンリーが誰かそこにいるの~、と顔を出してきた。 「あれ?ハッ君。帰ったってミー君から聞いてたけど?」 マッキンリーは学問所におけるハサレイの先輩である。そのため、顔も知っているし、仲は良い方だ。マッキンリーはふと、ソファに横たわっている少女に目をやった。ハサレイに誰何してくる。 「誰、この子?」 「分からない。倒れたから、連れてきただけだよ。」 「コレってわけじゃないのね?」 と言いながら、マッキンリーは小指を立てる。断じて違うとはっきり否定し、ハサレイはマッキンリーに相談してみることにした。 「マッキンリー、この子言葉が通じないんだ。何とかできないかな?」 「なんとかって…。あのねぇ、ボクスーパーマンじゃないんだけど?…まぁやってみるけどさ。」
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