なにげない日常が

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ダグラス=ウォーメルエルトがいるのはティバルティエ城の中なので、ハサレイは慣れた足取りで城の中を小走りしていく。 「ダグラス将軍は、どこだろう?」 「うわぁーーーーっ!」 という悲鳴がしたかと思うと、右手の部屋から見慣れた人物が吹っ飛んできた。ハサレイと歳が近い、ミーク=アーサー二等兵だ。ミークは真面目で、顔のそばかすが特徴の若者である。ミークはいたたと言いながら強打した尻をさする。 「ひどいですよ、ダグラス将軍…。」 ハサレイはえっ、とした。ダグラス将軍はどういう理由かまでは知らないが、テュラが言っていた「最強のブレーキ」に、派手に動き回らないように言われているはずだ。ハサレイはミークに駆け寄る。 「ミーク二等兵、シン少将はどこ行ったんですか?」 シン少将とは、その人こそ「最強のブレーキ」である。ミークはあぁ、ハサレイ君と言うと質問に答えてくれた。 「シン少将は、午後に行く釣りの準備をしていて…その、今この場所にはいなくって…。それで素振りをしていたらダグラス将軍が現れて…。」 (神は僕が嫌いなのかっ!?) とショックを受けていると、ミークが吹っ飛んできた先から杖をつく音がする。
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