なにげない日常が

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サインお願いします、とペンと伝票を渡すと、シンはそうだなとペンと伝票を受け取り、名前を書いた。書き終わると、ペンと伝票をハサレイに渡し、そうだとハサレイを見る。 「まだ、イーファ先輩からは何も連絡がないのか?」 ハサレイがこくりと頷くと、そうかとシンは寂しそうな顔をした。 「あのイーファ先輩が家族に何の連絡も無しで長期不在か…。大丈夫、すぐに帰ってくるよ。さて、私はもう出かけなければ。ハサレイ君はもう少し部屋にいるかい?」 「いえ、僕も出ます。」 廊下を2人で並んで歩き、雑談しながら城門まで行くことにした。 「ところでシン少将、いったいプレゼントは何を用意したんです?」 「湯のみ。」 「ゆ、ゆのみ…?」 「以前使っていたものが割れてしまったらしくてね。落ち込んでいたから。」 「そうなんですか…喜んでもらえるといいですね。」 「去年プレゼントした座布団と組み合わせて使ってくれたらな~、なんて思ってる。」 (大人しく茶でもしばいとけ、と…?) シン少将と城門まで歩き、ここで別れることにした。シンの釣りは週三回くらいで、釣ってきた魚は自分で調理して何かに使っているらしい。ハサレイはこの後特に用事もないので、ティバルティエの高いところにある公園に行くことにした。ここには曾祖父が若い頃に起きた事件の慰霊碑が建っており、イーファが町に来ていないかここから下を見るのが最近の仕事が終わった後の日課だ。image=263008866.jpg
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