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その言葉に2人が、眉を下げ、微かに笑みを浮かべた。
『………本当に…良いの?』
固い声が耳に響く。
「はい。」
『………解った。』
寸分の間もなく、即座にそう返すと、迷った末に、2人はそう言った。
それと同時に、白死神達が此方へと近付いてきた。
その後ろには学園長と、リイの軍勢に対抗していた少年達の姿も在る。
その時白死神と目が合い、紅い瞳が細くなり、どうするんだ。とちらりとトキとツキを見て、言外に告げてくる。
私がにっこり笑い、頷けば、彼方も納得したように小さく頷いた。
白死神達、五大勢力の当主達は、2人の出す答えに、口出しをするつもりは無いらしい。
――しかし。
白死神達は良いとして、問題は学園長達ですねぇ。
暗い表情なら、まだ良かった。
一度に色々な事が纏めて降り掛かって、悩む表情ならば、まだ。
だが。学園長達の表情は正に。
…興味津々と言った所ですか。
内心で呟き、トキとツキを抱き上げたまま、白死神と合流する。
「――どういう事か、説明して欲しいなぁ。」
真っ先に口を開いたのは、好奇心に満ちた目をした学園長だった。
ぐるり。と一度、白死神達の顔を見回すと、にっこりと笑いながら学園長はそう言い放った。
……簡単には行きそうも有りませんね。
2人の頭を撫でつつ、呟いた。
―アルSide終了――
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