―プロローグ―

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僕の父は小さな自動車整備工場で働く平凡な人だった。 決して裕福ではなかったけれど 休みの日には僕のキャッチボールの相手をしてくれたり 自転車の後ろに僕を乗せて近所の本屋に連れて行ってくれた。 そんな僕と父を 母はいつも微笑みながら見ていた。 幸せだったと思う。 でも…。   僕が10歳の時 父は死んだ。 仕事中の事故であっけなく 僕と母の前からいなくなった。
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