D/こどものじかん

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「ベジータ、愛してる…」   「っ今、言うな…あッ…」      悟空とベジータの姿がそこにあった。 重なり合って、衣類もつけていない。     「……!」      悟天は思わず口を自分の手で塞いだ。 トランクスも、ぽかんとして向こうを見ている。    二人は小さな二つの気に気付かない程行為に熱中してるらしかった。ぐちゅ、と生々しい水音が聞こえる。    悟天は無意識に顔を赤らめた。鼓動が早くなる。  それはトランクスも同じらしかった。     「父さん…が、あんな顔して…」   「お父さん…何してるの…?」      修業じゃない、あれは…  悟空はベジータのモノを扱きながら耳元で呟く。     「好き、って言えよ、おめぇも…」      ベジータはびくんと身体を反らせて潤んだ目で相手を睨んだ。     「だっ…れが、貴様…ッあ…なんか…ッ」      好き…? ベジータが、悟空が。 互いに相手を好きだと言うのか。  そんなの…。     「好き、だとああいう事すんのか…?」      トランクスが独り言のように呟く。 身体が熱い。     「っ行こう、トランクスくんっ」      ベジータの、普段とは違う一際高い喘ぎを聞いた瞬間、悟天は弾かれたようにトランクスの腕を掴み走り出した。     「ご、悟天っ?」      トランクスは腕を引かれるがまま、廊下を走った。  ベジータが扱かれていた場所が、同じように熱くなっている気がしていた。
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