オ/瞬間ジェラシィ

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「…つ…っかれたぁー…」 「メグミさん頑張ったねー」 「…誰のせいだよ…」  見事ダウンして松田におぶられてしまった。 なんつーの、知恵熱?みたいな? こんなに疲れたのも久しぶりだったので、大人しく背丈に見合った広い松田の背中に体重をかける。 あ…松田の背中あったけー…。 「寝てていいですよ。オレ家まで送りますし」 「うん…。…って!いや!それは遠慮する!!」  あったかくて思わずとろんとしてしまったけど、はっと我に帰る。 今家までこられたら確実にヤられちゃっ…たりするよな…オレ…。 反射的にぐっと力が入ると、松田はそれを感じたのかハァ…とため息をついた。 「…そんな身構えなくても、何もしませんよ。オレ嫌われてるみたいだし?」 「…は?」  嫌い?オレが…松田を? 「え…いや、それはない…」 「え?だって怒ってる風だったし」 「いや、だから怒ってはいるけど、嫌いではない!」  オレは相手に向かって思わず叫んでしまった。 そう、だよ…。 松田だ女の子と歩いてたからって、オレ嫌いになんなかったじゃん? むしろ、それが嫌で怒って…。 怒って…? 嫉妬…して? 「やっぱ怒ってんじゃないですか…。なんでですか?」 「…だから、さ…それは…」  どうしよう…。 オレとエッチしたいくせに、女の子とイチャイチャしてたから…なんて、普通なら確実に嫉妬じゃんか…。 …もしかして。 「…メグミさん?」  嫌いじゃないなら。 これが嫉妬なら。 じゃあオレはもしかして松田のコト…。
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