D/lovelovelove

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オレは、あんたが好きだ。 そりゃもう、馬鹿みてぇに好きすぎるから。 どうしても押さえきれねぇ。 我慢出来ねぇんだ。 「なぁ…セックスしねぇっすか」 「…は?」  ほら、やっぱり。 あんたは困ったような顔をする。 「だから、セックスしねぇかっつってんだよ」 「てーめっ…オレ年上だけど…?何、殴られてぇの?」 「あぁ、すまねぇ」  オレの好きな人は、気性が荒いくせに変なところが繊細で、自分に素直に感情を表に出す。 くるくると変わる表情を見ていると、楽しいし飽きない。 「つぅか、オレが誰だか分かる?こー見えて2児の父だよおめー」 「こう見えては余計だな。見るからに親父じゃん」  オレはこうして憎まれ口を叩いて、あんたの表情がどう変わるかワクワクしている。 あんたの顔は…怒っている顔。 眉を寄せて、頬をほんの少し蒸気させて、あんたは怒る。 「じゃあ何だよ、お前はそんな親父とヤリたいってか」 「あぁ、ヤリてぇな。見てるだけで興奮してくる」 「ちょ、変な趣味あるんじゃないのぉ…?」  オレが真剣に見つめると、あんたはやっと身の危険を感じたのか、引き攣った顔で後退る。  気付くのがおせぇんだよ。 「趣味ねぇ…」  確かにこんな親父を好きになるなんて、よっぽど頭がイカれてるらしい。 でもしょうがねぇだろ。 好きなもんは好きなんだ。 「とりあえず、任せろって」
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