345人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
突然の質問だったが、答えは1つしかない。
『すげー好きだよ。…どうしたの?』
普段、麗奈から出ない言葉に疑問を感じずにはいられたなかった。
毎日とは言わないまでも、好きだと言う事はある。
テレビの光が真剣な表情をした麗奈を不規則に照らす。
一体何に不安を覚えたのだろうか。それだけが頭の中を巡った。
『ううん、何となく聞いてみただけ!』
さっきの表情とはうって変わって、誤魔化す様に笑顔で言う麗奈。
『なーんだよ。何かあるから聞いたんだろ?(笑)ちゃんと聞くし、答えるから言いなよ。』
『何でもない(笑)いいの!』
何度聞いても麗奈は頑なになる。
聞き出す方法を変える事にした。
『俺はね、人の感情が読めるほど優れた人間じゃない。だから、考えてる事は教えて欲しい。それは好きだから。もし、俺の事考えてて、1人で悩んだって答えは出ないし、マイナスにしか考えられなくない?』
『うぅ…』
やっぱり悩んでたな。
最初のコメントを投稿しよう!