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実際、プレイ内容なんて嘘ばっかりだ。
前に友達が言ってた
『女って演技するらしいぜ。』
と言っていた意味がよく分かる。
性欲がない時にやらなきゃいけないと、嫌われたくない状況下であれば、演技する他ないのだから。
不感症って捉えられると男が離れていくのだから。
この仕事に携わって、初めて実感した。
それまでは『演技するとか最悪じゃん』とか思ってたし。
つくづく、男って生き物が性に左右されているのだと知った。
まぁ、俺も男である事には変わらないし、そんな生き方をしてきたんだけど。
今、こなさなければいけない目の前の仕事に、心の中でため息を吐いた。
嘘を吐くのは簡単で、目の前の客が満足そうな顔をしているのを見て、《バカだな》と思う反面、《可哀想》になる。
今も風呂から上がった客の上気した顔と言ったらない。
セクシャルも関係するが、これで満足すると言う浅はかさが可哀想だ。
それと同時に、自分に対しても《憐れだな》と思う。
催促されるがまま、プレイは濃くなる。
嘘を吐けば吐く程、プレイは早く終わる事を学んだ。
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