九回目 夏だ海だ水着美少女だ!

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 琴葉の料理にはハズレがない。  ……なんで、こんな表現をするのかは、美亜や鉄鼠の二人を知る、聡明な読者様なら察しが付くだろう。  取り敢えず、この辺の事柄は後で述べる事にして。 「本日の朝食は、お味噌汁とデザートにこだわりを持って準備いたしましたわん」 「……へぇ、そうなのか」  顔から音符でも飛び出て来そうな笑顔で言う琴葉に、和也は何気ない口調で声を返して見せた。  特に大きな興味を持ったワケでもなかったのだが、かなり自信あり気に言う琴葉なんぞがいた為、ちょっとだけどんな物なのか聞いて見たくなる。 「――で、どんなこだわりがあるんだ?」 「えぇと、ですわん。  ――まず、お味噌汁は普通にカツオ昆布ダシを使ってますが……実は普通ではありません」
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