ボクらは執事

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まったく… どうしてこんな使えない人をご主人様は雇ったんですか?ボクには理解出来ません… マナーや礼儀も満足に知らないこんな使えない人は初めてです! ご主人様の午後のお茶の時間… ボクはご主人様の好きなエチオピア産のコーヒー豆を挽いたあとゆっくりと熱湯を注いだ 挽いたあとの柔らかい香りが漂っていたが熱湯を注がれたせいか鼻の奥を刺激する酸味がかった匂いが部屋中を満たし始めた ご主人様は少々安物のこのエチオピア産の豆を午後のお茶に好む… 『直樹、値段は関係ないんだよ♪』 ご主人様は時々そう言ってはよくわからない物を購入してきたり邸に持ち込んだりしてボクを困惑させ反応をみて楽しむ 今回の『雄輔』だってそうだ 購入したのか拾ってきたのか不明だが金と黒の統一出来ていない頭をしたやたらニコニコ笑う締まりのない顔をした『雄輔』を連れて帰った時は流石のボクもご主人様に文句を言ってしまった…
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