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「よっ!」
いつもの朝である。
柊也は澄麗の家の前で待っていた。
「おはよ…―」
眠そうに答える澄麗に、ちょっと微笑んで言う。
「何だよ、随分眠そうじゃねぇか?」
「ん~…昨夜寝付けなくて…―」
澄麗が答える。
「ふぅん?俺の事でも考えてたか?」
「し…柊也君―…なっ…―…ばか!」
澄麗の顔がみるみる真っ赤に染まってく。
その反応を柊也が見逃す筈がない。
「ふぅん…―」
澄麗の肩を抱き寄せ歩き出す。
が、澄麗に気付かれない様にくすくす笑いながら…
「澄麗?日曜日ウチに来いよ」
柊也の瞳が妖しく輝く。
「え…?柊也君の家…?」
「やだとは言わせないからな!」
相変わらず自己中だな…―…
澄麗はそう感じながらも、逆らえない自分がいる事に気付いていた。
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