柊也の正体

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よく晴れた日曜日である。 柊也は、澄麗をこの家に連れて来てどんな反応をするだろうー…? 珍しく柊也にしては弱気な考えだが、それだけ澄麗が大切な存在になっている訳だ。 身仕度を整えて、柊也は家を出る。澄麗の家に迎えに行くために――… 「あ~っ!これも違う~!」 澄麗の部屋には、脱ぎ捨てられた服が、所狭しとばかりに散乱している。 柊也の家に着て行く服が、まだ決まらない。 澄麗は泣きたい気分で一杯だった。 「…昨日買いに行けば良かったなぁ」 考えても、あとの祭りだ。 もうすぐ柊也が来てしまう……― ―…ピンポーン― 柊也が迎えに来た。 仕方ない… 「ママ~柊也君に上がって貰って~」 言い終わらないうちに、柊也は入って来た。 「…何やってんだ澄麗?この部屋?」 呆れた様子で部屋を眺めて言う。 「だって…何着て行ったらいいのか…―」 「何でも構わないだろ?」 「だって…柊也君のお家に行くの初めてだし…」 柊也は苦笑いしながら、部屋に散乱している服の中から、一枚の服を掴んで渡した。 「これ!可愛いじゃねぇか?」 澄麗は助かったとばかりにその服に着替える…―… あれ? 柊也君が居た筈だけど……―
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