《Ⅰ章》超能力

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「よ~し、集まってるな~」 そうやる気のない声を張り上げるのはリョウ達のクラス担任の斑先生。 今でさえもなぜ斑先生のような人が教師をやっているのか疑いたくなる。 ここは、この高校に設置されている闘技場という訓練施設の中央演習場という場所だ。 内壁は金属・ゴム・コンクリートという三重構造になっており、ミサイル弾をうっても傷が軽く付く程度。 そしてこの闘技場の奥にある廊下を更に進んだ先には、ホログラム室といって『個人の強さのレベルに合わせて虚像の実体を精製して戦闘演習をする事が出来る』というなんとも現代の科学技術の結晶を閉じ込めたような場所がある。 「それじゃあ、疑似実体のホログラムを皆のレベルに合わせて設定するから、各自出席番号順のホログラム室で待機するように」 生徒達に告げた後、斑先生は闘技場に設置されてある『管理室』という、あからさまその意味のまんまの部屋に入って行った。 他の生徒達は、番号順に書かれたナンバープレートと自分の出席番号を照らし合わせながらホログラム室に入っていく。
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