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「なっ!!」
リョウはライカの反応が予想と違った上に、泣かせてしまった事に焦りに焦った。
隣では神谷が冷めた視線を送ってきている。
「いや…冗談だってマジで!!
俺の言った事なんて真に受けるなよ!!
な!な!
…ほんと泣き止んでくれぇーー!!」
落ちこぼれというレッテルはリョウは別にそれほど気にしてない。
しかし『毒舌女泣かせ』みたいなあだ名が追加される事は絶対に避けたいリョウであった。
「…なんでもする「本当に…?」
このキーワードにライカはすぐさま反応した。
我ながらリョウは失敗したと思った。
もぅいい…こうなったら自分の手が届く範囲の事なら叶えてやろうじゃないかこの性悪女め!
「おう…で…?」
一瞬ためらってからライカはボソッと口にする
「…友達に…なってくれる?」
…はっ?それだけ!?
キョトンとするリョウはライカをいぶかしげに見てみたら、もじもじしながら顔が赤くなっていた。
本当に友達少なかったのかよ…
驚いたリョウは、隣にいた神谷にチラッと目を見やる。
神谷も何と言ったらいいのか…呆気にとられた顔をしていた。
「いや…別にいいよ…友達ぐらい…」
「本当!?」
ライカの目がキラキラと輝いている。
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