5964人が本棚に入れています
本棚に追加
ドォン!!と豪快な音とともに人造サイボーグは電柱に衝突した。
コンクリートで固められているにも関わらず、あまりの衝撃でグワァンと電柱は屈折する。
(ツッ!!!金属製の筋肉か…!!)
リョウは拳の痛みに顔を歪ませつつも、敵の能力は未だに未知なため油断は怠らない。
(《MU》……別名『破壊の神の使い』……
そして…鉄製のナイフを斬る程に硬化されたサバイバルナイフ……
なるほど……奴の能力の全貌が分かってきた……
再び接近戦に持ち込めれば……)
《ヴヴァン!!》
人造サイボーグはまるで何事も無かったかのように咆哮を上げて飛び起き、サバイバルナイフを両手に襲いかかって来た。
(フン…)
リョウはそれを紙一重で避けながら、右手で人造サイボーグの顔を鷲掴みにした。
「これでも喰らえ!!」
ジギギギ!!と金属が擦れ合う音と共に鉄のマスクが粒子状に散りばめられた。
《ヴア゛ア゛ア゛!!!》
人造サイボーグは断末魔の叫びを上げるも、未だに攻撃する手を止めようとしない。
最初のコメントを投稿しよう!