《第Ⅱ章》特殊部隊

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ドォン!!と豪快な音とともに人造サイボーグは電柱に衝突した。 コンクリートで固められているにも関わらず、あまりの衝撃でグワァンと電柱は屈折する。 (ツッ!!!金属製の筋肉か…!!) リョウは拳の痛みに顔を歪ませつつも、敵の能力は未だに未知なため油断は怠らない。 (《MU》……別名『破壊の神の使い』…… そして…鉄製のナイフを斬る程に硬化されたサバイバルナイフ…… なるほど……奴の能力の全貌が分かってきた…… 再び接近戦に持ち込めれば……) 《ヴヴァン!!》 人造サイボーグはまるで何事も無かったかのように咆哮を上げて飛び起き、サバイバルナイフを両手に襲いかかって来た。 (フン…) リョウはそれを紙一重で避けながら、右手で人造サイボーグの顔を鷲掴みにした。 「これでも喰らえ!!」 ジギギギ!!と金属が擦れ合う音と共に鉄のマスクが粒子状に散りばめられた。 《ヴア゛ア゛ア゛!!!》 人造サイボーグは断末魔の叫びを上げるも、未だに攻撃する手を止めようとしない。
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