《第Ⅱ章》特殊部隊

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バッと左にサイドステップで避けたリョウは、後ろに飛び退き再び距離をとる。 「チェックメイトだ…」 リョウはポケットから出したライターにチャッと火を灯すと、ポイッと人造サイボーグの眼前に投げ捨てた。 【ズドォォーン!!!!!】 大音量で響き渡る爆発音。 リョウは自分の能力で粒子状にまで分解させた鉄に着火、周囲の空気を膨張させ粉塵爆発を起こしてみせたのだ。 《ヴヴ!ヴ…ヴ…ヴ…――ピ――――》 体が70%以上金属に包まれているため、一歩も吹き飛ばされずに倒れ込んだ人造サイボーグ。 体の至る箇所はアース線の管がショートしたかのように電流が垂れ流しになっている。 腰から上は黒く焦げ、肉の腐敗臭が鼻をツーンと刺激した。 (終わったか…一体誰がこんな事を… それよりひとまずここから早く離れないとな…) 気が付くと数十メートル先からパトカーらしき車が近づいて来ていた。 恐らく粉塵爆発の際の爆発音を聞き付けて、ここまで駆けつけて来たのだろう。 「チッ…」 あまり時間の猶予がない事を見計らうと、リョウは踵を返しその場から逃げる事にした。
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