《第Ⅱ章》特殊部隊

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その頃…リョウはというと… (今日は…疲れたな…) 自宅に帰って風呂に入った後、軽く食事を取ってベッドにうずくまっていた。 外を見ると星が無数に輝いており、満月の光が窓に射し込んでいる。 リョウは今さっき起きた事に思考を巡らせた。 (何かひっかかる…あのサイボーグは俺が『Braker』だとバレたから差し向けられた兵器のはず… 身元が割れているなら俺の住んでいる場所も調査済みのはずだ… 強行手段で家宅捜査に入って来ないって事は、警察とはこの後何らかの形で接触しそう…だ…な…ZZZZ…) 迂濶にも睡魔には負けてしまうリョウであった… ―――その夜、静かな街並みに溶け込むかのようにポツン…ポツン…と雨が降り始める。 そんな平穏な時間が空間を支配する中、三階建ての構造をした一際目立つ洋式の豪邸にて… 「はぁ…雨かー…憂鬱だなぁー…」 自室で机に突っ伏せながら、はぁ…と外の様子に溜め息を吐くライカの姿があった。 「それにしても『友達になって』なんてよく言えたなぁ。 光沂君は優しそうだけど何か不思議な感じがしたなぁー なんて言うか…落ち着く…のかな…」 ライカは一人で過ごす事が多く、寂しさを紛らわすために独り言が癖になっていた。 「あ…わたしったら何言うってんだろ… 早く寝よっと…」 頬をポッと赤くしながら電気を消してベッドに倒れ込むライカ。 隣に置いてある熊のぬいぐるみをギュッと抱き寄せた。 「やった…友達…かぁ…すぅ…すぅ…」 月の光によって顔が照らし出される。 ライカは嬉しそうな笑みを浮かべながら、スヤスヤと静かに寝息を立てていた。
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