写鬼

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ルームミラーで後ろを見ると 着物を着た女が座っていた 「はい、成仏してください」 その女の霊は軽く頭を下げて消えていった 礼司は上機嫌で車を走らせていると携帯の電話が鳴って電話を受けた 「こんにちは、由美です」 「おお、しばらくどうした?」 「明日会いませんか?」 「いいよ、休みだから。何かあったか?」 「ええ、残りの連中の事が心配で」 「そうか、わかった」 「そうそう、さっき花田大介 が病院に運ばれてきたわ」 「おお、死んだのか?」 「ええ」 「じゃあ明日な」 「はい」 礼司が携帯を切ると すぐに電話がなった 「浜田です」 「おお、しばらく」 「夜野さん、花田大介が急死しました」 「おお、由美に聞いた」 「ああ、先を越された」 「それで?」 「明日お休みですよね」 「だめだ、由美とデートだ」 「本当ですか?」 「うん」 「自分を仲間に入れてくださいよ」 「わかったよ」
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