髪鬼

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「そうか、じゃあお願いします」 由美は沢田に乱丸の背中を譲ると浜田がピストルを沢田に渡した。 「沢田。隊長のピストルだ。頼むぞ」 「はい」 沢田が乱丸の背中に乗ると準備ができた。 「寿々ちゃんしっかりつかまっていて」 「はい」 「行け!ごえもん、乱丸」 由美の命令でごえもんがジャンプをすると続いて乱丸が飛田家の一階の屋根に上りさらにジャンプして二階の屋根に乗って数歩、歩いて息子の部室の上に着いた。 「寿々ちゃん僕が、先に部室に入るからね」 沢田は息子の部室のガラスに銃弾を打ち込み 窓を蹴破って入った。 ~~~~~ 「さあ、みんな手を繋いで  並んでくれ」 礼司の号令で5人は美容院の大きな鏡に並び魔美は一徳に腕を組むと2本の指を出した。 「ピース」 「魔美、記念撮影じゃないぞ」 礼司が怖い顔を魔美をしかった。 「ごめんなさい」 「屡奈頼むぞ」 「はい、行きます。鏡鬼」 屡奈が鏡に手を出すと5人が光に包まれた。その瞬間、礼司は小さく人差し指と中指を出した 「それピースサインじゃない」 5人は黒いトンネルを抜けると息子の 部室が見える場所に立った。 そこからは見えるのはベッドに横たわった息子の周りが真っ黒になり体中からと頭の先から髪の毛が窓の外へ伸びていた。
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