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山野の腕には髪の毛が絡みつき
強い力でひきつけた。
そして何本もの髪は山野の体に
入り込もうとして腕に刺さ刺さった。
「痛てて」
山野の腕から流れた血が息子の体に落ちようとした瞬間、屡奈が放った矢羽根が山野の血を吸って壁に突き刺さった。
「ありがとう」
山野は後ろを振り返ると屡奈がニッコリと笑った。
そして息子の頭の先に光る髪の毛を見つけた。
「これだ!」
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寿々は少年の頭の先に金色の毛を見つけた。
「沢田さん、金色の髪の毛が!」
「それだ行け!」
「寿々行くぞ!」
裕也の声が寿々の頭の中で響いた。
幼い頃からまったく正反対の行動をしていた兄妹が今1つに繋がった。
「うん。お兄ちゃん」
「3・2・1」
2人のハサミはまったく同時に
金色の髪を切った。
すると寿々の周りで動いていた真っ黒い髪は
空に上り消えていった
すると寿々はその場で気を失った
「寿々ちゃん」
沢村が寿々を抱き上げた
「山野!」
礼司は山野を床に寝かせた。
「十一時五十五分鬼退治終了」
沢村は窓から外に居る浜田と由美に合図を送ると
二人は笑って手を振った
「隊長の方も無事成功ですね」
「ええ、これで向こうへ行けるわね」
浜田はうなずいた
「これで五人、向こうへ行けるね」
魔美が言うと亮が言った
「いや、六人かもしれない。ん?七人かな」
髪鬼 終
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