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「じゃあこれで轢けば良いんだな」
「うん」
礼司はトンネルの中をに入るとスピードを落とした
トンネル内のオレンジの明かりの中からトンネルの出口を見ると
トラックくらいの大きさの巨大なライオンに似た、双鬼が立っていた
「ま、魔美でかいぞ」
「あはは、大きいねえ」
「相当人を食ったんだろうなあ。時間かかりそうだなあ」
この双鬼も人間の顔をベースに口が大きく裂け、牙が伸びていて頭の両側に角が生え身体は茶色い毛で覆われていた。
「こっちに向かってくるぞ」
「以前やっつけた双鬼はかかってこなかったけど・・・・大丈夫かな」
「なんとかやってみるぞ」
礼司はアクセルを思い切り踏み込み音を出して走り出した
双鬼は体を翻し逃げ出した
カーブの多い高速道路は双鬼を簡単に轢殺す事はできなかった
「武器はないのかよ。ミサイルとかレーザービームとか」
「ハイビームライトだけだよ」
「やっぱり、それかよ」
「3回だけね」
「ああ、しかし右へ行ったり、左へ行ったり困ったな」
「大きい分だけこっちは動きが鈍いわ」
「うん」
大きな左カーブを過ぎた瞬間直線道路になった
「おお射程圏内はいったぞ」礼司はライトをハイビームにした。
ヘッドライトから赤いビームが双鬼に向かって発射された
「ああ、赤いビームが出た」
「きゃー凄い!!」
ライトを浴びた鬼は赤くなって体が燃え出した
「魔美このまま突っ込んでも壊れないだろうなあ」
「大丈夫よ・・・・・。きっと」
「壊れるな」
礼司の運転するタクシーは巨大な双鬼を弾き飛ばし
崖のそこへ落とした
すると、谷底から数十の白い塊りが空向かって上がっていった
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