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「佐々さん、5人の首は工事現場の北側に埋まっています」
「はい」
「一緒にして弔ってあげてください」
「も、もちろんです」戸田肇が答えた
礼司と魔美が車に乗った
「さて、みんなの記憶消すか」
「うん、でも壊れた玄関見たら驚くだろうね」
「あはは、そうだな」
「私の記憶は消さないでください」
佐々が窓から覗いて言った
「聞いていたの?」
「ええ、この後始末しなきゃいけないし、夜野さんとお友達になりたいから」
「はあ」
「他言はいたしません。お願いします」
「解かりました」
「ありがとうございます」
「今日はプロポーズする日ですからね」
「さすが夜野さん、解かりますか」
「ええ、では」
礼司はタクシーを走らせた
「帰りは早いぞ」
「どれくらい」
「1分、あはは」
タクシーは佐々の目の前から消えた
武鬼 完
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