獣鬼

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「向うの世界でクーデターが起こる前に移動するんです」 礼司は魔美のほうを見て言った 「え?魔美そんな事できるのか?」 「かなり、難しいけど可能だよ」 「どうして?」 「鬼の世界は3つの世界をつ    ないでいるし、時間の観念がないから何かのパワーで 時間をさかのぼれば可能だと思う」 「何かのパワーって?」 「夜野さんと5人のパワーか  な」 「ん?」 「大丈夫よ、京都から1分で  帰って来たんだからパワー  はついているから」 「わかった、浜田とりあえず  この世界で残りの四人を  探し出すことから始めなく   てはな」 「はい、警察の情報を駆使してあたりを付けてみます」 「うん、俺や浜田のように顔、体型は同じだろうから外国人は考え難いな」 「そうですね、免許の写真から探し出しましょうか?」 「あはは、何千万人もの人の  顔をチェックできるか?」 「む、無理です」 「顔、体型が同じだと言うこ  とは環境が近いということ  だ。俺以外は」 「そうね、夜野さんは警察と  TVマンと学者さんだからね」 「あはは」 浜田は夕方に退院した。 その夜の午前1時過ぎ銀座八丁目近くの寿司屋の前 戸が開くと板前と次にホステスが出てきた その女性はシルバーフォックスのロングコートを着ると後から出てきた恰幅の良い男性に 「先生、ご馳走様でした」 「いやいや」 板前は二人に頭を下げ 「ありがとうございました」  店から見送った
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