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礼司が仕事を終えて青山墓地に着くと魔美と浜田が犬のナイルと猫二匹連れて待っていた
「悪い、遅くなった」
「いいえ、大丈夫です」
礼司がタクシーの後ろのドアを開けると魔美とナイルと猫が二匹乗って座った
「おお、新入りか?」
「うん、嵐丸と奥さんのごえもんだよ」
「ん?奥さんでごえもんか?」
「そんな事言ったって自分でつけたくせに・・・・」
「ん? ごえもんよろしくな」
ごえもんは
「にゃ~」と鳴いた
「さて、鬼はどこだ?」
「あの」
浜田は小声で言った
「なんだ」
「毛皮と死体見ますか?」
「おお、さすが浜田。毛皮は鑑識か?」
「ええ、本当は証拠品として所轄にあるはずなんですけど。
まだ解剖した大学病院にあるんですよ」
「おお、それは都合がいい。どこの病院だ?」
「新宿大学病院です」
「じゃあ、連絡を頼む」
「はい」
浜田は携帯で連絡をした
「隊長、OKです」
「うん、じゃあ行くぞ」
礼司は車をスタートさせた
「担当の医師は女性だそうです」
「ええ、女性が?ドラマじゃないんだから私ならできない」
魔美が気持ち悪そうな顔をすると
「うん、ある意味ですごい。きっときついおばさんだぜ」
「そうですね。あはは」
「ところで、浜田」
「はい」
「お前の体、向うの世界ではどうなっている?」
「確認はできませんが冷凍保存しているはずです」
「そうだよな、もし体がくさったりしていたら二度と戻れないな」
「ええ、和久井警視正を信じていますし、任務が無事遂行できれば死んでも仕方がありません」
「覚悟ができているんだな」
「はい、他の連中も同じです。隊長と運命を共にします」
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