獣鬼

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「う~ん。もっと近い気がする」 「じゃあ、あの死体が鬼?」 「いや、この病院に近いのは間違いない・・・と思う」 「うん、じゃあ鬼退治はこの近くでいい訳だね」 「ああ」 礼司と魔美が川島に近づいた 「先生、お話は済みました?」 「ええ」 「ちょっとお茶でもしませんか」 礼司が強張った顔で言った 「そうですね、この時間なら食事でも」 「あっ、先生が誘っている」魔美が囁いた 「そ、そうですね」 四人は病院の裏側にあるレストランに入った 「夜野さんお時間は大丈夫ですか?」 「ああ、運転手は歩合ですから。あはは」 「えっ、夜野さんは運転手さんなんですか?」 「は、はい」 「なんか、似合いませんね。浜田さんの上司に見えましたわ」 川島は顔を赤らめて言った 「あはは」礼司は照れて頭を掻いた 「ねえ、川島先生に本当の事言おうよ」 魔美が礼司のわき腹をひじで突いた 「そうだな、では川島先生。鬼って知っていますか?」 「鬼?」 礼司は川島を見て上がっていた 「夜野さん僕が話します」浜田は礼司の膝を叩いた 「うん頼む」 「川島先生」 「はい」 「今回の事件の犯人は鬼の可能性があるんです」 「お。鬼ですか?節分や桃太郎に出てくるやつでしょ」
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