獣鬼

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「ここだ、ここに 霊気が漂っている 」 「私も全然わから ない」 「あっ、感じます 。隊長」 「ああ、たぶんお 前の霊力が上がっ たんだ」 ナイルは鼻を上に 向けて臭いを嗅い だ 「推理があたっ たな」 礼司が浜田の顔を 見ると 「ところで、加藤 はどこに居るのか しら」 魔美が浜田の方を むいて、冷たく言 った 「うん、その通り だ」 「あの、毛皮に食 われた井田真知子 が食われたなら、 その前に 食われてもおかし く無いわね」 川島が浜田の方向 を向くと困ったよ うに 「そ、そうですね 」と言った 「浜田、どこかに 毛皮に食われた男 いないか」 「居ませんよ、そ んな怪奇な事件聞 いていません」 「ちょっとまって 、毛皮、毛皮」 川島が頭を抱えた 「いたわ。毛皮男 」 「ん?」 「南里病院の皮膚 科に体が毛に覆わ れた男が」 「いつ?」 「3日前に」 「それで今どうし ている?」 「精密検査のために 、入院しているわ」 「そこだ、みんな 行くぞ」 礼司は魔美に電話 をした 「見つかったぞ」 「私も、毛皮を着 た男がここで転げ まわっていたって 」 「よし、今そっち へ行って拾ってい くから」 「はい」 礼司は車を飛ばし 魔美たちをディス カウントショップ の前で拾った 「ねね、素肌に毛 皮を着た男が毛皮 が脱げなくなって 倒れたんだって」 「ああ、井田真知 子と同じだ」
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