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「ああ」
「三日前には自分
の足で来たんです
よね。先生」
「ええ、ちゃんと
診察を受けていた
ようよ」
「加藤は人間とし
て生きたかったん
だろうな、
その時は。
でも、昨日井田真
知子が体を食われ
たから人間の意識
がなくなっている
かもしれん」
「昨日食ったのは
あの毛皮じゃ?」
「そうだ、獣鬼が
井田真知子の毛皮
をコントロールし
て食ったんだろう
」
「そして、今夜も
誰かの毛皮をコン
トロールするんで
すか?」
「ああ」
「夜野さんここで
捕まえれば?」
「あはは、やつは
獣鬼じゃないから
、浜田今何時だ?
」
「22時30分です」
「移動するんですか
?」
「そうです、さあ
行こう」
三人がドアの所へ
立つと目を開けた
加藤の目がきらり
と光った
タクシーに戻ると
「魔美、加藤は獣
鬼じゃない」
「ええっ?じゃあ
どこに?」
「中村洋子の首を
絞めたマフラーだ
」
「それなら、新宿
署の鑑識が持って
いると思いますよ
」
浜田が二人を見て
言った
「ああ、あるとい
いけどな。さあ行
くぞ」
「はい」
「ねえ浜田さん、
鑑識さん渡してく
れないわよね」
「そうですね、殺
人の証拠物ですか
ら。見るだけなら
」
浜田が新宿署の鑑
識に電話をすると
担当の人間が帰っ
たと言うことで
頑なに毛皮を見せ
る事を拒否してい
た
「どうしても無理
ですか?」
「はい」
鑑識の職員は返事
をした
「わかりました」
外で電話をしてい
た浜田は礼司たち
が乗っているタク
シーの助手席に乗
ると
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