獣鬼

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「うー」 「ふー」 ごえもんと嵐丸体 を横向きにして唸 り目を大きく見開 いて暗がりを見つ めていると そこへナイルが 「ワンワン」 と吠えながら が走ってきた そしてそのまま二 匹が見ている暗が りの方向に消える と 「きゃーん」 ナイルは魔美達が いるところまで弾 き飛ばされた 「ナイル大丈夫?」 魔美がナイルに近 づくとごえもんと 嵐丸も近づいてナ イルの顔を舐める とすぐに立ち上が り「ワンワン」と 吠え出した。 「何がいるの?」 「たぶん獣鬼よ、 先生気をつけて」 その時毛を逆立て ているごえもんの 体が金色に光り尾 が二本に分かれる と 「魔美ちゃんごえ もんの尻尾が ・・・」 「うん、彼女は前 世で21年も生き て猫神になってい たの」 「猫神?」 「ええ、すべての 動物の言葉がわか りライオン並の力 をもっている猫」 するとその光に照 らされて奥の方に いた獣鬼が現れた それは、2メート ルほどの茶色い狐 だった 「きゃあ」 川島が後ろに下が った その瞬間ごえもん の姿が消え獣鬼の 首の右側に噛み付 いていた それを見ていた乱 丸が左側の首に噛 み付き前足にはナ イルが噛み付いた 獣鬼はそれを振り 払おうと必死に 体をもがいた ついに獣鬼は逃げ ようと出口へ向か うとナイルがそれ を塞いだそこへ礼 司たちが降りてき て 「おお、こいつが 獣鬼か」 獣鬼は礼司をみて 牙をむき出し 「シュー、シュー」 と声をだして威嚇 した 「ごえもん、乱丸離 れろ」 礼司が言うと 二匹はすぐに離れ て戻ってきた 「夜野さんどうす るの?」 川島が聞くと 「ん?、大丈夫だ」
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