もう一人の…

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「大丈夫?杏里」 あいつの口癖はそれだった。 イジメられてたころ、 陸はあたしの味方…のふりを してた。 あたしの前だったら心配するのに裏では思いだしたくないくらい色々言ってた。 本人は気づいていなかったみたいだけど、全部丸聞こえだったよ。 「俺の顔なんかついてる?」 「あっ、ごめんなさい」 あたしはどうやら陸の顔を眺めてたらしい 「ここら辺の子?見たことないね」 陸が言ってきた。 「最近引っ越してきたんで…」 「あぁ、そうなんだ。 あっ、やべっ!時間ないんだった。本当ゴメンな」
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