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なんとか死地から脱出に成功!
速きこと芋虫のごとく!
一生懸命這いつくばりましたよ。
「たぁぁぁっ!」
「はっはっは!無駄だ無駄だ!」
うわぁ、あの筋肉質の男笑ってるよ。
服がばっさり斬られてるのに…
怖くないの…?
「あら~、目が覚めたの~?」
「!?
ちょっ!?そんな大きい声で言ったらバレる!」
芋虫の思いで必死に這いつくばった努力が無駄になってしまう!
「グンナル君~、彼目が覚めたんですって~」
「いや、普通にバラしたよ!この人!?」
普通黙っておくのが優しさでしょ!?
「おう、そいつは今日からこのアトリエに入ることになったダストだ!」
「誰も入るって言ってねぇ!勝手に決めんな!」
筋肉質の男グンナル。
間違いなく、先輩だろうけどあの人はヤバい!
戦いながら平気で余所見してるし!
どう考えてもこの集団は普通じゃない!
早く逃げないと……
「入って…くれないの?」
「うっ!?」
な…何故、そんなに目をうるうるさせておれを見る!
これじゃ、おれが悪いみたいじゃないか!
いや、おれは悪くない!おれは悪くない!おれは悪くない!
「残念だわ~、これから仲良く出来ると思ったのに~。しくしく」
「っ…!!」
女の子を泣かせていいのか…否!泣かせるのは男にあらず!悪いのはあの筋肉質の男だ!
それに……結構……///
「いえ!おれ、このアトリエに入ります!」
「本当?」
潤んだ瞳を向けられる。例え、これが間違った選択肢であっても、おれは後悔しない!!
「男に二言はない!入部する!」
「良かった~。グンナル君~この子入ってくれるって~」
「でかしたぞ、パメラ!」
パメラって言うのか…
覚えとかないとな…
?
あれ?
今、泣いてないよね?ひょっとして……嘘泣きだった?
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