第一章入部試験

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なんとか死地から脱出に成功! 速きこと芋虫のごとく! 一生懸命這いつくばりましたよ。 「たぁぁぁっ!」 「はっはっは!無駄だ無駄だ!」 うわぁ、あの筋肉質の男笑ってるよ。 服がばっさり斬られてるのに… 怖くないの…? 「あら~、目が覚めたの~?」 「!? ちょっ!?そんな大きい声で言ったらバレる!」 芋虫の思いで必死に這いつくばった努力が無駄になってしまう! 「グンナル君~、彼目が覚めたんですって~」 「いや、普通にバラしたよ!この人!?」 普通黙っておくのが優しさでしょ!? 「おう、そいつは今日からこのアトリエに入ることになったダストだ!」 「誰も入るって言ってねぇ!勝手に決めんな!」 筋肉質の男グンナル。 間違いなく、先輩だろうけどあの人はヤバい! 戦いながら平気で余所見してるし! どう考えてもこの集団は普通じゃない! 早く逃げないと…… 「入って…くれないの?」 「うっ!?」 な…何故、そんなに目をうるうるさせておれを見る! これじゃ、おれが悪いみたいじゃないか! いや、おれは悪くない!おれは悪くない!おれは悪くない! 「残念だわ~、これから仲良く出来ると思ったのに~。しくしく」 「っ…!!」 女の子を泣かせていいのか…否!泣かせるのは男にあらず!悪いのはあの筋肉質の男だ! それに……結構……/// 「いえ!おれ、このアトリエに入ります!」 「本当?」 潤んだ瞳を向けられる。例え、これが間違った選択肢であっても、おれは後悔しない!! 「男に二言はない!入部する!」 「良かった~。グンナル君~この子入ってくれるって~」 「でかしたぞ、パメラ!」 パメラって言うのか… 覚えとかないとな… ? あれ? 今、泣いてないよね?ひょっとして……嘘泣きだった?  
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