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おれの名はダスト・ヴォーカー。今日からアルレビス学園の一年生だ。今ちょうど校長の話がやっと終わったところだ。
「では、各自あらかじめ決められた教室に向かいなさい」
教員の指示で入学式を終えた新入生達が一斉に動き出した。
「はぁ、ようやく終わったか」
「ダストー!みっけ!」
「ん?リンか?」
聞き慣れた声がおれを呼び止める。
聞き間違えるはずがないほどの腐れ縁。
幼なじみのリン・メイルの声だ。
「どうしたの?なんか疲れているみたいだね」
「そりゃ、あんな長ったるい話聞いてら疲れるって。そういうお前は平気そうな顔してんな?」
「うん♪これぐらいの話は慣れっこだから♪」
それは羨ましい限りだ。おれは鋭い目を利かした教師を前に睡魔と戦って、今すぐ寝てしまえるぐらい疲れてるってのに。」
「そうかよ。で、教室についたら何するんだ?」
「担任の紹介だよ?ダスト、ちゃんと説明聞いてたの?」
そんなはぶてたような顔して聞かれても…すみません聞いてませんでした。
「ならパス。どっかで昼寝してくっから、なんか適当に理由付けとってや」
「だめだよ!ちゃんと聞かないと」
ちっ…やはりそう来たか。だが今回は勝算ありだぞ……
「……あっ!ぷにぷに!?」
「えっ!?どこどこ!」
では、また放課後にな。
「ダスト!どこにもいないじゃ……って…あれ?ダストもいない?」
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