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「長官‥俺にとって、貴方が全てなんです。もう少し‥もう少し経ったら必ず。迎えに行きますから。ですから‥」
撒くし立てるように喋るアイツ。
全く状況が読み込めない俺。
「俺と…いきましょう」
その言葉で、やっと理解した。
あぁ‥頭悪ぃな俺‥
「いいのか‥?」
「はい」
「お前らを‥裏切ったんだぞ?」
「それでも俺達の長官は貴方です」
「これからも追われる事になる‥」
「覚悟の上です」
「…帰って、いいのか‥?」
「‥言ったでしょう?
貴方が一番大切なんです」
あぁ‥俺は…
「待っていて、くれますか?」
なんて幸せ者なんだ‥
そのまま涙がボロボロ溢れて、会話にもならなかったのを覚えてる。
ただずっとアイツの名前を呼んでいた。
それに一々受け答えしてくれてんのが嬉しくて。
今では包帯もほとんど取れた。
十分動けるまで回復するには
大分かかっちまったけど‥
もう大丈夫だから‥
「長官」
だから、だからお前と―…
~Fin~
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