3.交流会

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李緒もよろしくと名乗ってから戸惑いがちに笑う。 その戸惑いの裏にはきっと、李緒が悟ったさっきのマイナス感情がある。 「おら、李緒。 次はあれに乗るんだろ? 移動しないと間に合わない」 和希が李緒の手を引いて歩き、俺は小走りでそれについて行く。 走りながら振り返れば、海斗さんは小さくまたな、と手を振っていた。 それから和希が先頭で李緒を引っ張り、次のアトラクションへと移動した。 一番近いからという理由でトロッコの絶叫マシーンに向かう。 トロッコに乗った後も、色々とアトラクションを見て回り、土産も買い込んだ。 バイト先や、ライヴハウスの仲間、それから和希は実家にも。 帰りのバスは行きとは違い、皆が疲れて寝るだろうとだらだらDVDが流されていた。 チョイスは少し前にはやったシリーズものの洋画だ。 勿論例にもれず、俺も意識を闇の中へと落そうと舟をこぎ出したころ。 「――――だ!」 「違う、違うんだ」 李緒の叫ぶような声と和希の悲しそうな声を聞いた。
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