【第1章】

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      ……それから俺は、今まであまり顔を出していなかった学食を頻繁に訪れるようになった。     それまでは登校時にコンビニで買い込んだ食糧を研究室で1人で食べている事が殆どだった。   たまに出来立ての物が食べたくなれば、校門の外に学生相手の安い定食屋がいくらでもあった。   量も多いし値段も安い。 味も学食に比べたら格段にいい。 まあ学食の方が値段は断然安かったが。             別に他のヤツらと違って金に困っているわけでもない俺には、学食に行くメリットが殆どなかったんだ。         ……彼女を見つけるまでは。        
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