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「・・・・・・僕は死ぬんですか?」
僕の真上にいる死神(?)さんは長い間をとって
「・・・・・・はい」
と一言で答えた。
僕が・・・・・・死ぬ!?
まさか、まさか、まさか、先ほど奇跡の生還を果たした僕がたった2週間で・・・・・・・!?
「ぅ、嘘だぁぁぁああああああああっ!!」
僕は病室を飛び出した。
全力で走った。
だが、病室と病室の曲がり角を走りぬけると死神さんは平然とそこに立っていた。
「・・・・・・無駄ですよ」
、と小さな声で言い放った。僕は驚きのあまりその場で尻餅をついてしまった。
「う、うぉ」
僕の尻餅の姿を見ると死神さんはゆっくりと近づき手をさしだした。
「私、死神協会から来ました、No. 2546です。よろしくお願い」
僕は死神さんの手を取り起き上がった。
へぇ、死神って触れられるんだ。
・・・・・・いや、そんな事よりも・・・・・・
「僕ってやっぱり死んじゃうんですか?」
わずかな希望を視線に乗せて死神さんに再度聞いてみた。
「・・・・・・はい」
こんなほのかな絶望の中で僕は死神さんと出会った。
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