二人っきりの夜

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病院にはよくお化けとかが現れると言われるが今、まさに僕の眼前に黒いローブを着た“死神”が立っている。 「・・・・・・あの暇じゃないですか?ずっと立っていて」 「いえ、仕事なので・・・」 僕は死神さんの仕事によって命を狩られるのか・・・・・・虚しいな。 「僕はやっぱり死んじゃうんですか?」 「6度目ですね、その質問」 僕がうつ向く。 少しの間沈黙が場を支配した。 き、気まづい・・・・・・。 「死神って2週間前から僕達の前に現れんのですか」 死神さんもうつ向いて申し訳なさそうに喋りだした。 「いえ、これは私のミスです。先ほどの事故で貴方は亡くなった、と誤解したため・・・・」 ああね。 確かにあれは誰でも死んだと思うか。
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